大学での学び方
高校までの学びと比較して、大学での学びは何がどう異なるのでしょうか?
ここでは、4つの観点から、大学での学び方の特徴について説明します。
学習の目標
「記憶・理解」よりも「知の構築」!
高校までの学びは、多くの場合、テストで良い点数を取るため、大学入試で合格するためのものだったかもしれません。そこでは、学ぶべき内容が決められており、それらをしっかりと理解し記憶することが重要でした。
一方、大学での学びでは、記憶や理解よりも、「自らのアイデアや意見を構築し、それを表現すること」が重視されます。大学で行われている研究とは、「新しい知を創造すること」を目的としています。特に「研究第一」を1つの建学理念とする東北大学では、すべての学部生に、研究活動の基礎となる教養(知識・スキル・態度を含む)を習得することを求めています。
授業
批判的・主体的に学ぶ姿勢が必要!
授業では、教員が示した内容をそのまま理解しようとする態度で臨むのではなく、批判的にそれを眺め、時として疑いながら、自分なりの視点や方向性で理解し、自分だけの知を構築する態度が重要です。大学においては、大学教員による説明も、教科書に書いてある内容も、「絶対的に正しいもの」ではなく、つねに批判に開かれた対象となっています(実際、教科書を含む書籍に記されている内容に、誤りがあることもあります)。
授業では、教員が丁寧に板書をしてくれない、問題の解答について詳細に解説してくれない場合もあるかもしれません。あるいは、丁寧な解説・説明をしてくれたとしても、スピードが速すぎてノートに書き留めきれない場合もあるかもしれません。授業についていけなくなっても、教員のほうから心配して声をかけてくれるようなことは稀です。早めに自分から相談するようにしましょう。
時間割
「卒業要件」を要チェック!困ったら早めに相談。
大学では、授業の履修登録をみなさん自身で行う必要があります。履修しなければならない必修授業と、一定の選択肢の中から所定の単位を取る必要のある選択必修科目、そして自由に履修を選択できる選択科目があります。
注意すべきは、学部ごとに「卒業要件」があること。卒業直前になって「卒業に必要な単位が足りない!」ということにならないためにも、どの授業を履修しなければならないのか、しっかりと確認しておきましょう。とはいえ1年生のみなさんにとって「卒業要件」を理解するだけでも大変です。そのような時は、同じ学部の先輩学生や履修相談窓口に相談するのも良い方法でしょう。
自己
マネジメント
計画的に、かつ自分の心身に無理のないスケジュールを立てよう!
先々を心配するあまり、1年生の時に多くの授業を取っておこう、という考え方もあるかもしれません。しかし、授業を取り過ぎると過度に忙しくなってしまい、みなさんの気力や体力が限界を超えて、最終的には生活すべてが破綻してしまうかも…。
2単位の授業の場合、必要な学修時間は合計90時間と定められています。つまり、1週間で見た場合、1授業あたりの授業時間を2時間としても(実際は90分ですが)、それ以外の授業時間外学習として4時間の学修時間が求められています。これはつまり、授業時間の2時間以外に、宿題をするための時間として4時間の学修時間を確保する必要があるという意味でもあります。
大学では、学生のみなさんの自己マネジメント(時間管理やメンタルコントロールなど)が必要になります。部活やアルバイトと両立しながら学業も、という方もいるでしょう。そのためにまずは、1週間のスケジュールを予め書き出してみることをおススメします。授業時間だけで考えず、授業時間外学習の時間や、みなさんの休息時間も含め、必要な時間をしっかりと確保できるスケジュールにできているかを確認して、履修する授業数を調整しましょう。