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2016年6月16日

第2回アカスキ・セミナー「レポートって何だろう?」

みなさん、こんにちは!

今日は4月26日に開催した第2回「アカデミックスキル入門セミナー」の概要をお伝えします。

そもそも、なぜレポートについて学ぶ必要があるのか?

そもそも、なぜレポートについて学ぶ必要があるのでしょうか。
端的に言えば、2つの理由が挙げられます。

1つ目の理由は、レポート(文章)を書く能力(ライティングスキル)が
「社会人として必要なスキル」であるということです。
就職活動時に書くエントリーシートだけでなく、会社での多くの業務で文章作成が求められるため、
今からその練習をしておくと「できる」社会人の第一歩につながります!

2つ目の理由は、レポートを書くという行為が「自分磨き」「思考力養成」の一環であるということです。
後でふれますが、レポートを書くということは「①自分が理解したこと・調べたこと・考えたことを、
②読み手がわかるように、 ③根拠を提示しながら伝えること」になります。
ここで注目すべきは、「読み手がわかるように」という点です。
「読み手がわかる」文章を書くためには、自分の頭のなかの考えを整理し、
それを論理的に表現することになります。
だからこそ、それは自分の思考力、さらには自分自身を磨くことと言っても過言ではないでしょう。

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レポートにはいくつかの型がある!

さて、レポートと一口に言っても、レポートには大きく分けて3つの型があります。
1つ目は感想・意見を書く「ミニットペーパー型レポート」、
2つ目は授業で学んだこと・調べたことをまとめる「まとめ型レポート」、
そして3つ目はあるテーマについて自分の意見を述べる「テーマ型レポート」です。
それぞれ評価のポイントが異なるのですが・・・気になる人はSLAに直接聞いてみてね!

テーマ設定のコツ

このように、レポートにはいくつかの型があるのですが、
テーマ型レポートで特に頭を悩ませる要因の一つが、「テーマ設定」かもしれません。
そもそもテーマ型レポートで求められていることは、
「自分で問題設定を行い、その問いを明らかにすること」になります。
したがって、「テーマを設定すること」とは「問いを立てること」なのです。

それでは、どのようなテーマ(問題)設定がよいのでしょうか。
テーマが広すぎたり、結果がわかりきっている問い、調査が難しい問いは避け、
今自分が取り組めるテーマ(問題)を設定するとよいのではないでしょうか。
具体的なコツを紹介すると、「キーワード+疑問詞」の組み合わせでテーマ(問題)設定を行うことをオススメします!

理系(実験)レポートと(文系)レポートは、実は構成が一緒!

テーマを設定したら、実際にレポートに着手し始めるわけですが、
レポートを作成する際に注意すべき点は「構成」です。
(文系)レポートは、序論・本論・結論という3つの要素から成り立ちます。
実は、この3要素は理系(実験)レポートの構成に対応しています!

(文系)レポートの序論は、理系(実験)レポートの「目的・原理・方法」にあたり、
「どのような目的で何を明らかにするか」「どのような方法をとるか」ということを説明する箇所になります。
(文系)レポートの本論は、理系(実験)レポートの「結果・考察」に対応し、
「文献資料やデータから得られた事実(根拠)の提示・解釈・考察」を行う箇所になります。
そして、結論は両者に共通し、「何が明らかになったのか」「それにどのような意義があるのか」
ということを論じる箇所になります。
このように考えると、理系の人も(文系)レポートに対する抵抗が少なくなるかも?

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文章の流れを意識しよう!

さて、構成までしっかりと考えて実際に書き始めたのですが、
何だか調べた情報を無造作に書き連ねている、つまり箇条書きになっている人、いませんか?
確かにレジメとしてはよいのですが、レポートは「文章」であるため、
接続詞を利用したり「行間」を丁寧に説明しながら、文章としての流れを意識してレポートを書くように心がけましょう!

「よいレポート」にするためには、「根拠」が大事!

ここまで、様々な角度からレポートについて述べてきましたが、
今回のセミナーではレポートを書くということを次のように表現してみました。
それはつまり、「①自分が理解したこと・調べたこと・考えたことを、 ②読み手がわかるように、
③根拠を提示しながら伝えること」、です。

特にここで強調したいのが、③「根拠の提示」になります。
たとえば、私は「ねこがかわいい」と思うのですが、みなさんはどうでしょうか。
「ねこは肉球があって丸いから、ねこはかわいい」と私は思ったんだけど、
実は「タヌキやクマだって肉球あるし、丸い」ですよね・・・。
このように、「私にとっての常識」は必ずしも「みんなにとっての常識」ではありません。
同じ言葉や事柄について考えるとしても、人によって考え方は様々なのです。
つまり、自分の考えを伝えることは案外難しいと言えるのではないでしょうか。

だからこそ、何かを伝えようとするとき、みんなが納得できる根拠を提示することが必要になります。
特にレポートの場合は、尚更そのことが求められます。

そこで、「読み手に伝わり、みんなが納得するレポート」を書くために、
自分のレポートを「他人に見てもらう」ことをオススメします。
他人に見てもらうと、自分の考えなどが相手を納得させるとともに、
その意図が明確に伝わっているのかどうかということを確認することができます。
先輩・友人・後輩・先生・・・見てもらう人は様々考えられますが、
もし親しい人に見せにくいときは、お気軽にSLAに相談してみてね!

SLAセミナー、絶賛開催中!

次回6/21(火)15:00~16:30は「レポートピアレビュー体験!」のセミナーがあります。
ピアレビュー体験とは、先ほど紹介した「他人に見てもらう」体験です。
ぜひ興味がある方はお越しください!!

?(オマケ)迷走録~「ねこがかわゆい」ことをいかに伝うか・・・

先ほども例を示したように、「ねこはかわいい」と私は思うのですが、みなさんはどうでしょうか?
肉球があって丸い感じがいいよね♪って思っていましたが、
ある日友達に「タヌキやクマだって肉球あるし、丸いじゃないか!」って言われてしまい・・・。
そこで私は考えた、「ねこがかわゆい」ことをみなさんにいかに伝うべきかを!

動物行動学者コンラート・ローレンツ(1903-89)が提唱した「ベビースキーマ」説によれば、
人間がある生物(非生物にも当てはまるらしい!)を見た際、
次の7つの特徴の数と強度が増加すると「かわいい」と認識されると言われています。

①身体に比して大きな頭/②前に張り出た額をともなう高い上頭部/
③顔の中央よりやや下に位置する大きな眼/④短くてふとい四肢/
⑤全体に丸みのある体型/⑥やわらかい体表面/⑦丸みをもつ豊頬 

ねこに当てはめると、①、③、④は個体差によりますが、②と⑤~⑦は大体当てはまると思うから、
やっぱりねこってかわいい!
もちろんレポートにする場合、さらに厳密に考えなければならないのですが、
意外とどんなテーマでも工夫次第でレポートになっちゃうのかも!?

(SLA ライティング担当)

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